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~帳票DX~
持続性と拡張性を持つ帳票システム

株式会社ニッスイ 様

スムーズなシステムの更新を実現したRe:Porter


【要件は約300種類の帳票フォーマットの維持】

大手水産・食品会社の株式会社ニッスイ様は基幹システムの基盤更改(ハードウェア・ソフトウェア)に合わせ、【Re:Porter】を導入した。今回のシステム更新のポイントは【既存システムの構成は変更しない】、【業務プロセスを変更しない】、【将来の拡張性に備える】という3つの課題の解決で、製品選定の結果【Re:Porter】が選ばれた。

既存システムのハードウェアやミドルウェア等の基盤更改の過程で、既存の帳票システムの保守サポートが終了。継続利用が難しく、帳票システムの早急な刷新の必要性が判明。その際、【業務プロセスを変更しないこと】と、【短時間でこれまでの帳票のフォーマットを踏襲すること】が命題になった。

ニッスイ株式会社情報システム部企画課長の田村信吾氏は、「以前の仕組みが安定して稼働していましたので、新たな機能を求めることは表面上とくにありませんでした。帳票システムの見直しに際して帳票のフォーマットが変わると業務の流れ自体を変えなければならないので、今の仕組みを維持できることが大前提でした。」と帳票システム更新時の背景を振り返る。帳票フォーマットを維持しようとすると時間の面で他の帳票システムは「かなり手を入れなければなりませんでした。」というハードルがあった。

【Re:Porter】はそうした要件を満たした上で、将来的な帳票の追加・修正にも柔軟に対応するほか、プリンターなどのデバイス運用の最適化による業務効率化までも見据えることができる。

業務フローを変えない帳票システム更新


【システムの更新にかかる期間も課題】

帳票システムは企業にとっての情報流通に欠かせないインフラといえる。業務に密接に関わっているため、フォーマットが変わる影響は少なくない。

ニッスイ様の既存の帳票システムについても更新にかかる同様の難しさがあった。帳票システムの更新の期間を長引かせることは避けたい。保守サポート終了後も動かすことはできるが、万が一のトラブルが生じた場合、業務に支障をきたすことが懸念される。当初、導入が検討された帳票システムは、旧帳票システムで利用していたデータを活用する際に、新たなプログラム開発が必要となり、採用するには時間とコスト面で制約があった。

【顧客とSIerをつなぐ技術支援】

【Re:Porter】を開発したピュア・テクノロジーズでは、顧客の要望とシステムインテグレーター(SIer)をつなぐ技術者と技術支援メニューを揃えている。要件を確実に把握し、課題を洗い出してSIerと協力し、導入に際しては基幹システムのデータ形式をコンバートして【Re:Porter】が受け取れる様にした。これによりシステム更新の時間をできるだけ短くするとともにコストの抑制にもつながった。

基幹システムのデータ形式のコンバートについては約300種類の帳票を解析し、5パターンに集約。新しいフォーマットが必要になっても、5つのパターンの設定を変えることで対応することができ、帳票フォーマットの追加コストを抑えた。

効果


【PDFベースの汎用性で業務に合わせたデバイスの最適化】

帳票のPDFを生成するエンジンと印刷エンジンを分離した構成の【Re:Porter】は毎分2万ページもの処理速度を実現している。このため、帳票の出力数や出力する場所が増加しても、処理速度がボトルネックになることはほとんどない。仮に毎分2万ページ以上の処理が求められてもCPUの増強だけでさらにスピードがあがる。また、PDFをベースにした帳票のため、プリンターへの出力も既存のプリンタードライバーをそのまま活用することができる。

ニッスイ様のこれまでの帳票システムはコマンドで出力をコントロールしていたため、利用できるデバイスが限られていた。【Re:Porter】によってデバイスの選択肢が広がるとともに、将来的にはプリンターの台数や配置の最適化による紙の帳票の削減も見据えている。

「ペーパーレス化が一つの命題となっており、プリンターの台数を減らす方向にあります。サプライの供給が終了するプリンターが出てきても、既存の複合機で代用することも可能です。プリンターの選択の幅が広がることは持続性という面でもメリットがあります」(田村課長)

【1つのシステムでマルチデバイス】

生成したPDFデータの出力先についても、既存の基幹システムを使っている時と変わらすにプリンター、ファクシミリに加えて、法的に保存が必要な帳票については電子的にも保存することができる。

物流に関した部門では、届けた先から納品証明として押印が必要となるため、業務上複写伝票が欠かせない。請求書にしても顧客の要望に合わせて電子と紙の形態が求められてくる。また、ファックスで帳票を出力するケースもある。

「当社でもサステナブルにつながる環境資源の問題は大きなテーマであり、ペーパーレスを強化しています。加えてワークライフバランスへ働き方改革を進める上で、紙がある場所でしか仕事ができない状況を変える方向にあります。そういう意味で使用できるプリンターに制約がないというのも【Re:Porter】のメリットです。」(田村課長)

【トラブルのない安定的な稼働】

プロジェクトがスタートしてから2ヶ月で新たな帳票システムへの切り換えが終了した。【Re:Porter】の運用をはじめてからこの間、トラブルなく安定して稼働しているという。

田村課長は【Re:Porter】に対し、「新たな帳票システム導入の過程で、直接、作業される方とやり取りするケースはあまりありませんでした。結果だけ見れば特段問題もなく、要求通りのものがきちんと出てきています。表面上、帳票を出すという部分は変わらないのですが、うまくその中のロジックを作り込んでもらえたと思います。」と安定稼働に高く評価している。また、「今までと同じ運用を望んでいましたので、必要だったのは新しい機能というよりも、シンプルで使いたい機能です。業務の流れを変えることなく更新できたのが一番大きかった点です。」と述べている。